書家 祥洲の墨の世界 _ 過去の展覧会


恒例の祥洲新作発表個展のタイトルは-我、古典ヲ愛ス-。2009年は作家活動の原点で
ある「古典臨書」をテーマに大小織り交ぜ約30点の新作を発表した。オープニングは
ギャラリーオーナー:牧井優氏とのコラボによる公開制作に始まり、親交深きピアニス
ト:河原崎豊氏によるライヴ&祥洲とのトーク。取材報道も多く大きな話題となった。

マキイマサルファインアーツ公式サイト

祥洲の墨の世界2009祥洲の墨の世界2009
祥洲の墨の世界2009祥洲の墨の世界2009
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北井企画代表:北井康郎氏セレクションによる企画展。近年の代表作「墨魂シリーズ」を
中心に構成。スケールの大きな展示空間で作品群はゆったり呼吸していた。大作6点に
加え、新作の小品も合わせて出展。

北井企画公式サイト

北井企画祥洲展北井企画祥洲展
北井企画祥洲展北井企画祥洲展
北井企画祥洲展北井企画祥洲展
北井企画祥洲展北井企画祥洲展
北井企画祥洲展北井企画祥洲展
北井企画祥洲展北井企画祥洲展
北井企画祥洲展北井企画祥洲展
北井企画祥洲展北井企画祥洲展

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中国・日本・ロシア・韓国・アイルランドの五カ国共催による「日本現代芸術家 祥洲
先鋒墨美展」。黒龍江省を皮切りに、上海、そして東京を巡回。 開幕式典&図録には
中国大使館特命全権大使の宮本雄二氏の挨拶も寄せられた。
ここでは搬入から開幕式典、中国テレビによるプライベートタイムも含めた密着取材の
様子、会場の一部、日中新聞、新美術新聞記事などを紹介。
併展 : 墨集団翔Sho代表作家展(五十棲環・川尾朋子・HILOKI)。
日中での代表的な記事や論評などは本ページ下部の こちら をご覧下さい。

祥洲 中国個展祥洲 中国個展
哈爾浜哈爾浜
開幕式典開幕式典
中国 テレビ取材中国 テレビ取材
黒龍江省黒龍江省
123123
新美術新聞新美術新聞
日中友好新聞日中友好新聞

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世界有数の家具メーカーである、リーン・ロゼ(フランス)とのコラボは2003年の
「祥洲の墨の世界/ドイツ展」(主催 : ligne roset)。
家具のフォルムに「花」の一文字書が結びついた。
もう一つはカッシーナ(イタリア)。2008年の「先鋒墨美/上海展」(協賛:Cassina)で
レニーマッキントッシュ作のヒルハウスと、祥洲の墨と写真のデジタル融合作
「痕跡と変容」が共演した。思い出深き二つの展覧会である。

リーン・ロゼリーン・ロゼ
花花
書家 祥洲 花書家 祥洲 花
カッシーナカッシーナ
上海展上海展
パフォーマンスパフォーマンス



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恒例の祥洲新作発表個展。中国やヨーロッパで好評を得た「墨魂シリーズ」と音楽を
モチーフにした新シリーズ「Inspired by the sound」を発表。エリッククラプトン、
ジミヘンドリックス、ビルエバンス、マイルスデイビス、キースジャレット、ピンク
フロイド、キングクリムゾンなど、美術ファンのみならず音楽ファンも多数来場した。

マキイマサルファインアーツ公式サイト

書家 祥洲の墨の世界2008書家 祥洲の墨の世界2008
書家 祥洲の墨の世界2008書家 祥洲の墨の世界2008
書家 祥洲の墨の世界2008書家 祥洲の墨の世界2008
書家 祥洲の墨の世界2008書家 祥洲の墨の世界2008
書家 祥洲の墨の世界2008書家 祥洲の墨の世界2008
書家 祥洲の墨の世界2008書家 祥洲の墨の世界2008
書家 祥洲の墨の世界2008書家 祥洲の墨の世界2008
書家 祥洲の墨の世界2008書家 祥洲の墨の世界2008

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2階会場は新作「 Inspired by the sound 」シリーズの独壇場。祥洲が特別編集した
イメージ画像や音楽が流され、作品の原点となったCDジャケットなども展示。
オープニングには祥洲が応援するジャズピアノトリオ " mug " がスペシャルライヴを
開催。会場は入場制限されるほどの人気を博した。

マキイマサルファインアーツ公式サイト

書家祥洲 クラプトン/ジミヘンドリックス書家祥洲 クラプトン/ジミヘンドリックス
書家祥洲 クラプトン/ジミヘンドリックス書家祥洲 クラプトン/ジミヘンドリックス
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京都の新春を彩る祥洲書作展。むつろ辻が花とのコラボとなる軸装作品を中心に構成。
片山雅美氏の陶芸作品と上村京子さんの花も協賛出展。
主催: むつろ辻が花 企画: 祥愛ギャラリー 協賛: バード電子、玉泉堂、マツモトガクブチ

町家町家
書家書家
京都町家京都町家
祥洲 町家風情1階祥洲 町家風情1階
祥洲 町家風情2階祥洲 町家風情2階

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その他、国内外の個展記録を随時追加いたします

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祥洲 先鋒墨美展に関して

《日本現代先鋒墨美展》ご挨拶
日本国中華大使館特命全権大使 宮本雄二

 福田祥洲氏の《日本現代先鋒墨美展》が、第三回“黒龍江国際
文化芸術の冬”で開催されるにあたり、一言ご挨拶申し上げます。
 福田祥洲氏は、日本と書道発祥の地である中国の書道について
深く研究されています。また、彼の独創的な数多くの作品は、国
内外から高く評価されています。これらの優れた作品が、書道発
祥の地-中国で多くの人々に展示されることは、誠に喜ばしいこ
とです。

 一昨年には安倍前総理が訪中、昨年の春には温家宝総理が訪日
し、さらには昨年の福田総理の訪中を経て、日中関係は“新時代
の新しい日中関係”に向かって着実に進んでいます。
 日中国交正常化35周年であった昨年、両国は“日中文化体育
交流年”に関連する一連のイベントを開催し、双方の相互理解と
相互交流を大きく促進しました。日中平和友好条約締結30周年
にあたる今年、日中両国政府はこの1年を“日中青少年友好交流
年”と決め、様々な交流活動を開催する予定です。

 福田祥洲氏の作品展が、この記念すべき年に黒龍江省で開催さ
れることは、日中文化交流と国民交流を深めるために大変有意義
なことと思います。
 福田祥洲氏が芸術に対する情熱と追求から生み出した、生命力
あふれるこの作品群は、寒さの厳しい北国に、必ずや暖かい春の
息吹をもたらすことができると私は信じております。

今回の作品展が立派に成功を収められますことを祈念いたします。


伝統の上に成り立つ「墨象」の精華

宗像 克元(書道編集者)


 ジャンルを問わず本物の芸術作品と出会うのは至難の業である。特に
現代美術における出会いの難しさは、改めて論ずる必要はない。しかし、
それがどんなに現代的な意匠をまとった作品であれ、「伝統」という関門
をくぐり抜けた作品でなければ、芸術の名を冠する資格はない。ピカソの
キュビズム、マチスのフォービズムにしても、確固たる西洋美術史の伝統
に真っ向から挑戦し、乗り越えることにより、初めてその世界が確立さ
れた。

 祥洲の書作品をジャンル分けすれば、伝統書に対する現代書に位置づ
けられる。しかしその全く独自の「墨象」作品の背景には、ピカソやマチ
ス同様、書の古典に対する挑戦と受容が、脈々と息づいている。

 日本の「現代書の父」と敬慕される比田井天来。戦後華々しく開花した
前衛書(墨象)の上田桑鳩、近代詩文書の金子鴎亭、漢字の持つ象形性
を独自の淡墨表現にまで高めた少字数書の手島右卿。彼らは皆、天来の
高弟であった。そして、もう一人、墨のマチエールを芸術表現にまで昇華
した天来の息子、比田井南谷の業績を、我々はもっと高く評価すべきで
ある。そして彼らの書作の根幹には、「古典を師とする」天来の教えが常
に生き続けていた。私見ながら、祥洲もまた、「古典を師とする」天来の
教えを忠実に継承する一方、南谷の果たした墨のマチエールを、現代美術
としての視点から継承し、さらに発展させていった開拓者であると、受け
止めている。

 メルセデス・ベンツのコマーシャル…その背景に立ち上がる祥洲の
「墨象」は、世界的な高級車すらも一体化して、今までどこにも存在しな
かった現代のアートシーンを現出している。さらに、世界をつなぐイン
ターネットは、祥洲の「墨象」世界を、リアルタイムに共有化することを
可能にした。

「墨魂」…今回初めて発表されるこの美しい響きを持つ一群の作品。
鍛え抜かれた書線から派生した千変万化する墨のマチエールは、中国の
大地にくっきりとその足跡を刻み込み、世界に向かって、また、新たな
発信を行うことだろう。

宗像克元        1950年東京生まれ。明治大学文学部東洋史学科卒。
書道雑誌「墨」、「書に遊ぶ」編集長歴任。美術年鑑社刊『書-戦後六十年の軌跡』
責任編集。同旬刊「新美術新聞」編集部・書道担当。

文藝界

域外水墨の有益な啓示
日本水墨芸術新世代―祥洲
 「文藝界」哈爾浜文学芸術評論学会 副編集長 劉 玉龍

 2008年度、ハルビンで行われた芸術展の中で、画家「斉鵬」の展覧会以外に
もうひとつ、二月二六日から開催された「祥洲・先鋒墨美展」が注目を集めた。
 本展では、祥洲が自ら製作した「祥洲自家製墨」を使って、奥深い水墨の新た
な世界を表現しており、一部の書道の要素を取り入れ、偶然的な趣き、構造効果、
水墨のグラデーションを作り出し、古典伝統書道を継承すると同時に、新しい
現にチャレンジした。

 二一世紀に入ってから、中国では書道学者による現代と伝統の論争が始まり、
書家たちは肩書きを争い、商人はそれを見越して投機を行っている。一方、我々
の隣国日本は依然として真剣に師匠の字を学んでいる。日本の最初の水墨意象は
新意に富み、手島右卿、上田桑鳩、津金鶴仙などの大家が現れた。特に井上有一
は三七年間、清貧に甘んじ、ひたすら純粋清明な孤独の境地を求めた。彼は人々
に現代書道の聖人と言われている。井上の書は九〇年代中国の現代書道の模索に
大きな影響を及ぼした。しかし「脱亜入欧」の思想の影響で、日本の書道創作は
書道の本位から逸脱し始め、いわゆる欧米の純芸術を実践するものが多くなった。
しかしその新鮮さが失われると、多くの流派において表現形式の不足が露呈し始
めた。

 伝統書道において、師匠からの継承を過度に強調し、また一人の師匠にだけ学
ぶ家元体制は、書道団体内における類似作品の大量生産をもたらしている。これ
は芸術の法則に反するものである。伝統的な技法に優れた書道作品はほとんどな
くなり、書は芸術の趣きがなく、高齢者たちが勝手に遊ぶものとなっている。

 日本の有識者は以前からこのような弊害は、必ず書道の芸術としての硬化を
招くと認識しており、また自らの師匠の特色を真似ることのみに甘んぜず、外に
飛び出し、もっと多くの芸術を学んで取り入れていきたいとの希望を持つ、鋭い
感性の書家たちが現れた。しかし日本では、このような探索精神は推奨されるど
ころか、かえって批判されることになる。とはいえ、一部の勇気と実力がある書
家達は、たとえ大きな圧力を受けても、思想と体制の防御線を突破し、自らの道
を歩み出している。彼たちは早くに自らの新天地で素晴らしい成果を挙げ、同人
達の賞賛を得ているのである。祥洲もこのような勇気ある新進書家の一人である。

 そして今の祥洲は、日本現代書道界において最も代表的な芸術家の一人となっ
た。彼の漢字書道は六朝と顔真卿を学び、雄大かつダイナミックな勢いを持つ。
祥洲が独創した墨は、釜の中で陶器を焼くときに発生するような変化を産む。そ
の痕跡は大理石の模様を呈し、変化に富み、茫漠とした感じをなしている。
(中略)

 今回の展覧会で発表された現代の新意が溢れる「墨象」精華作品は、書道のふ
るさと中国に清新な風をもたらしてくれた。

 「祥洲・先鋒墨美展」は書道のふるさと中国にとっての報恩だと思われている。
展覧会を見たある書家は次のように感想を語った。「東方の書道は同じ木に異な
る葉が生えるものではなく、同じ山に異なる木が生えるものである。何千年もの
歴史がある書道は、間違いなく新しい芸術の未来を作り上げる」と。

「文藝界」79期より 日本語訳 : 高潤生